梨の実5首選の会コメント emiさん、野田 薫さん
2004年 12月 07日
梨の実5首選の会にぞくぞくと、選歌&コメントが寄せられている。
参加表明をした以上はきちんとこなさなければと思い、
とりあえず今日はお二方へのコメントを書き込んだ。
以下、そのままを掲載。
:・'゜☆。.:*:・'゜★゜'・:*:.。:*:・'゜☆。.:*:・'゜★゜'・:*
◆emiさん
001 空 この空を切り裂いてゆくそれほどに辛いと言えばよいのだろうか
020 遊 お空には遊園地などないのだと知らされてただ俯いていた
054 リスク 君がいてコスモスさえも揺れていて背負うリスクも怖くなかった
075 あさがお このあさがおとうとにくるそれだけのやくそくでいいふゆはもうそこ
091 埋 この町がすっぽりと雪に埋もれればたぶん小さな嘘は許せる
素直な歌をつくる素直な方だなぁというのが、第一印象でした。
奇を衒うことなく静かなこの歌いっぷりには好感が持てます。
特に弟くん(実在か架空の人物なのかはわかりませんが)シリーズには
どの歌の根底にも愛情が感じられ、やさしい気持ちで読ませていただきました。
ただ句切れ・句跨り・字足らずの歌や、倒置による言い差しの歌が数多くあり、
これだけ多用した歌が続くとすこし読みにくいように感じました。
たとえば、061海の歌などは助詞を一字補い、
「海の見える/丘公園の/高台(で)/何も見てない/君を見ていた」とすると
ずっと読みやすくなるような気がします。
:・'゜☆。.:*:・'゜★゜'・:*:.。:*:・'゜☆。.:*:・'゜★゜'・:*
◆野田 薫さん
005:名前 人形を「人形」と呼び続けてるあの子に名前をつけてください
016:乱 とうめいな空が乱れていくときは子供みたいな目をするきまり
020:遊 大都市の六畳一間でいつまでも遊牧民のふりをしている
041:血 あなたなんて一挙手一投足すべて血液型にこじつけてやる
050:おんな おんなのこみたいにわけがわからなくなって詩集にかきなぐった死
ショート・ショート的な面白さがあって、100首を一気に読み進めました。
私なんかにはとても思いつかないような発想の歌がたくさんあり、
歌をつくる楽しさを改めて教えてもらったような気がします。
ただemiさんがお書きのように、作者さんが表現したい事柄が多過ぎて
1首の中でぶつかりあってしまっている歌が多く見られたのと、
「AはBだからCである」と結論を言ってしまっている歌などは
発想が素晴らしいだけにちょっともったいないような感じがしました。
081:イラク 熱帯夜イラク磊落 心より残暑お見舞い申し上げます
5首選からははずしましたが、上手くつくってある歌だなぁと思いました。
このはずし方、距離の取り方は絶妙だと思います。
:・'゜☆。.:*:・'゜★゜'・:*:.。:*:・'゜☆。.:*:・'゜★゜'・:*
このところ最低限の歌会以外には参加をしていなかったので
だいぶ脳味噌が萎縮してしまっているようだ。
歌を読み、理解・把握し、心に浮かんだことを言語化するという
いたって基本的なことが上手くできない。
(私が担当するみなさま、ごめんなさい)
でも久しぶりのこの作業はとても楽しかった。
それぞれのいいところを探して言葉にし、
気になったことは言葉を選びながら書き進める。
他者へのコメントでありながら、
それがそのまま自分にそっくり返ってくる言葉だったりもする。
忘れていた大切な何かを思い出させてくれるきっかけにもなる。
それがどんな形であれ、
ひとと関わるというのは自分を育てることにつながるのだと
改めて気づく。
何かに似ている・・・?
あ、そうか、育児だ!
参加表明をした以上はきちんとこなさなければと思い、
とりあえず今日はお二方へのコメントを書き込んだ。
以下、そのままを掲載。
:・'゜☆。.:*:・'゜★゜'・:*:.。:*:・'゜☆。.:*:・'゜★゜'・:*
◆emiさん
001 空 この空を切り裂いてゆくそれほどに辛いと言えばよいのだろうか
020 遊 お空には遊園地などないのだと知らされてただ俯いていた
054 リスク 君がいてコスモスさえも揺れていて背負うリスクも怖くなかった
075 あさがお このあさがおとうとにくるそれだけのやくそくでいいふゆはもうそこ
091 埋 この町がすっぽりと雪に埋もれればたぶん小さな嘘は許せる
素直な歌をつくる素直な方だなぁというのが、第一印象でした。
奇を衒うことなく静かなこの歌いっぷりには好感が持てます。
特に弟くん(実在か架空の人物なのかはわかりませんが)シリーズには
どの歌の根底にも愛情が感じられ、やさしい気持ちで読ませていただきました。
ただ句切れ・句跨り・字足らずの歌や、倒置による言い差しの歌が数多くあり、
これだけ多用した歌が続くとすこし読みにくいように感じました。
たとえば、061海の歌などは助詞を一字補い、
「海の見える/丘公園の/高台(で)/何も見てない/君を見ていた」とすると
ずっと読みやすくなるような気がします。
:・'゜☆。.:*:・'゜★゜'・:*:.。:*:・'゜☆。.:*:・'゜★゜'・:*
◆野田 薫さん
005:名前 人形を「人形」と呼び続けてるあの子に名前をつけてください
016:乱 とうめいな空が乱れていくときは子供みたいな目をするきまり
020:遊 大都市の六畳一間でいつまでも遊牧民のふりをしている
041:血 あなたなんて一挙手一投足すべて血液型にこじつけてやる
050:おんな おんなのこみたいにわけがわからなくなって詩集にかきなぐった死
ショート・ショート的な面白さがあって、100首を一気に読み進めました。
私なんかにはとても思いつかないような発想の歌がたくさんあり、
歌をつくる楽しさを改めて教えてもらったような気がします。
ただemiさんがお書きのように、作者さんが表現したい事柄が多過ぎて
1首の中でぶつかりあってしまっている歌が多く見られたのと、
「AはBだからCである」と結論を言ってしまっている歌などは
発想が素晴らしいだけにちょっともったいないような感じがしました。
081:イラク 熱帯夜イラク磊落 心より残暑お見舞い申し上げます
5首選からははずしましたが、上手くつくってある歌だなぁと思いました。
このはずし方、距離の取り方は絶妙だと思います。
:・'゜☆。.:*:・'゜★゜'・:*:.。:*:・'゜☆。.:*:・'゜★゜'・:*
このところ最低限の歌会以外には参加をしていなかったので
だいぶ脳味噌が萎縮してしまっているようだ。
歌を読み、理解・把握し、心に浮かんだことを言語化するという
いたって基本的なことが上手くできない。
(私が担当するみなさま、ごめんなさい)
でも久しぶりのこの作業はとても楽しかった。
それぞれのいいところを探して言葉にし、
気になったことは言葉を選びながら書き進める。
他者へのコメントでありながら、
それがそのまま自分にそっくり返ってくる言葉だったりもする。
忘れていた大切な何かを思い出させてくれるきっかけにもなる。
それがどんな形であれ、
ひとと関わるというのは自分を育てることにつながるのだと
改めて気づく。
何かに似ている・・・?
あ、そうか、育児だ!
by minorimay
| 2004-12-07 23:29
| ひとりごと